小児泌尿器の病気
包茎
陰茎を包む皮が狭く亀頭が露出できない状態のことを真性包茎、包皮を剥くだけで亀頭が露出できる状態のことを仮性包茎といいます。
症状
お子さんの包茎については、以前は手術するのが一般的でしたが、現在は自然に皮が剥けるのを待つことがほとんどです。炎症を繰り返し排尿が困難になることがあるため、その際は手術を行うこともありますが、近年ではごく限られたケースです。
亀頭包皮炎
亀頭部分が赤くただれて腫れた状態です。赤ちゃんや幼児はほとんどが包茎のため、包皮と亀頭の隙間に入った細菌が炎症を起こし、亀頭包皮炎になります。
症状
赤いただれ、腫れ、排尿時の痛みといった症状があらわれます。
夜尿症(おねしょ)
夜尿は夜間の尿量と膀胱のサイズがアンバランスになることで生じるものです。育て方、しつけなどは夜尿と関係ありません。お子さんによって、多尿型(夜間の尿量が多い)、膀胱型(尿量は一般的だが、膀胱が小さい)、混合型(夜間の尿量が多く、膀胱が小さい)の3タイプに分けられます。
対策(幼児期)
3原則とトイレの習慣が大切です。
【3原則】
- 起こさない
- 無理に起こすことで睡眠リズムが崩れ、尿量の調整がうまくいかず、ますます悪化することがあります。
- 怒らない
- おねしょは、怒って治るものではありません。
- 焦らない
- お子さんによってその状況は異なります。焦って、兄弟や周囲の子と比べるのはやめましょう。おねしょしなかったときには褒めてあげることが大切です。
【トイレの習慣】
昼間のトイレは強引に促さないようにしましょう。また、寝る前にトイレに行く習慣を身に付けさせましょう。
対策(学童期)
小学生になっても続く場合は、夜尿症と呼ばれます。低学年で週に数日程度であれば問題ありませんが、ほぼ毎日続く場合は適切な対策と治療が必要になるため、当院までご相談ください。
幼児期と同様に3原則を守った上で、お子さんに夜尿を治すことを理解させることが大切です。
膀胱炎
尿道口から大腸菌などの細菌が膀胱に入り込み、炎症が起こった状態が膀胱炎です。男児も女児もなります。
症状
排尿時痛があればほぼ間違いありません。また、おしっこが近い、急に尿もれが始まったなどの症状も膀胱炎の可能性があります。